
「おまえの友だちがどこかへ行ったのだろう。あの人はね、本当に今夜、遠くへ行ったのだ。おまえはもう、カンパネルラを探してもむだだ」
「ああ、どうしてなんですか。僕はカンパネルラといっしょにまっすぐに行こうと言ったんです。」
「ああ、そうだ。みんながそう考える。けれどもいっしょに行けない。そしてみんながカンパネルラだ。おまえが会うどんな人でも、みんな何べんもおまえといっしょにリンゴを食べたり、汽車に乗ったりしたのだ。だからやっぱりおまえは、さっき考えたように、あらゆる人のいちばんの幸福を探し、みんなといっしょに早くそこにゆくがいい。そこでばかり、おまえは本当にカンパネルラと、いつまでもいっしょに行けるのだ。(中略)さあ、切符をしっかり持っておいで。おまえはもう夢の鉄道の中でなしに、本当の世界の火や、激しい波の中を大股にまっすぐ歩いて行かなければいけない。天の川の中でたった一つの本当のその切符を、決しておまえはなくしてはいけない。」
ブルカニロプロジェクトとは
- about Burucaniro Project -
本の持つ力とメタバース(ネット上の仮想空間)などのテクノロジーの可能性を掛け合わせ、距離や時間、年齢、環境、人間関係など、人生を縛るあらゆる制約から人々を解放を目指します。
誰もが自由に、自分らしく、幸せに生きられる新たな時代を創り出します。
予定事業一覧
本を使った実店舗とメタバース空間の運営を予定しています。
ゆっくり作業しておりますので、気長にお待ちいただけますと幸いです。
Project.2
白鳥の停車場広場(メタバース)
旅に疲れた旅人が、羽を休める休憩所。
旅人同士の交流にも、自分を見つめ直す時間にも使えます。

Project.3
プリオシン海岸博物館(メタバース)
本の歴史を感じることができる書籍博物館。
新しい本との出会いが、より人生を豊かにしてくれます。

Project.4
アルビレオの観測所内美術館(メタバース)
プロアマ問わず、作りたい気持ちを持った人が作品を展示できる「あなた美術館」。

Project.5
鷲の停車場ホテル(メタバース)
寝ても覚めても本に囲まれた世界。
旅人の疲れを癒やして夢を叶える『泊まれるホテル』。

Project.7
ケンタウルの村カフェ(メタバース)
星の旅人の安息所。
土星のドーナッツと天の川コーヒーをはじめとした「ギャラクシースイーツ」で、再び歩き出すための活力を提供します。

Project.8
カムパネルラの書店街:南十字店(メタバース)
どこまでも広がる仮想空間内に存在する本の街。
その街は「アンドロメダ座通り」のように、88の星座にちなんだ名前がつけられています。
いつでもだれでもどこからでも本屋になれる書店街です。

Special Contents
銀河ステイション
ブルカニロプロジェクト以前に運営していたコンテンツ(メタバース空間)。
「ステイション(駅)」と「書店街」を融合させたものの、「ごちゃごちゃしてわかりにくい!」という理由でひとまず切り離すことに。
今後の位置づけは考え中。

すべてのことは 願うことから始まるー。
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ごあいさつ
プロジェクトのこと
ブルカニロプロジェクトは、実店舗のシェア型書店とメタバース(仮想空間)を組み合わせ、現実世界でのアクセスが難しい人や、新たな人生を模索している人たちに向けて、新しい可能性を広げることを目指しています。
見た目や年齢に縛られず、移動のハードルもなく、誰もが自分らしく生きられる。
そんな世界を築き、「自分の可能性を信じられる場」をつくることが私たちの使命です。
そして、その媒介となるのが「本」です。
本は時代を映し、知識を伝え、心をつなぐ存在。
本を通じて学び、考え、同じ興味を持つ人とつながる。
そんな体験を、メタバース空間と実店舗の中で楽しんでもらえたらと思います。
■ シェア型書店で広げる可能性
シェア型本屋は、店内の本棚スペースを個人に貸し出すサービスです。
書店が減少している昨今、新しい本との出会いの場所と機会を提供します。
自分の好きな本を並べる楽しさがあり、自分だけのミニ書店を経営する感覚を味わえます。
今までは「提供される側」のみだった本との関わり方が、「提供する側」になることで、新しい考え方・生き方といった可能性を広げてほしいと願っています。
■ メタバースで広がる可能性
メタバースとは、インターネット上に構築された3次元の仮想空間のことです。
ユーザーは自分の分身であるアバターを使い、他のユーザーとコミュニケーションを取ったり、様々な活動をしたりできます。
現実世界とは異なる、新しい世界を体験できるのが特徴です.
現実の社会では、学業や仕事をするにも移動の手間や時間、経済的・心理的な負担がつきものです。
一方、メタバースならば物理的な制約を超えて、低コストで自由に移動し、新しい世界とつながることができます。
私たちは、メタバースによってアクセスの壁をなくし、リアルの世界で感じる不自由さを和らげる手段として活かしたいと考えています。
自己紹介
パラハラで仕事を辞め、その後も職場の人間関係などに悩む中で、当事業に思い至りました。
もともと他人のペースに合わせて働くのが苦手だったり、独立心が強かったので、自分で商売をしたいと思い、いろいろと本を読みはじめました(恥ずかしながらこのときまで読書経験は全くありませんでした)。
その中で新しい考え方や世界に触れ、一冊の本の中からたくさんものを受け取れることに静かに感動しました。
そして「こういう体験をたくさん届けることが自分の仕事ではないのか???」と思い立ち、本屋の開業を決意しました。
しかし街の本屋さんがどんどん廃業している現在、今までのやり方では経営していくのは難しいと感じ、「時代に合ったこと」や「自分だからこそできること」などの要素をかけ合わせて、メタバース×本屋事業を考え付きました。
この事業の意義は、現実社会ではいろいろな制約の中で、ご自身の才能を発揮するのが難しい方々が、ご自分の人生を前向きに生きられるようにすることだと考えています。
そして、同じように苦しんでいる人々の助けとなるような人財になっていただければ幸いです。
このプロジェクトは誰にとっても通過点です。
自分にとって最も良い形で活用し、自分だけの目的地を見つけてほしい。
そして誰に急かされることもなく、自分の心地よいペースで、ゆっくりと歩みを進めていってほしいと願っています。
かなり心配性ですが、最終的には”まぁなんとかなるか”もしくは”しょーがないか”で乗り切る楽天家です。
好きなものは、奈良の大仏と鹿、マンガ、モノ作り。
苦手なものは、雑な人、飲み会(お酒飲めません)。
プロジェクト名などの由来
【ブルカニロ】は、宮沢賢治の小説『銀河鉄道の夜』に登場する博士の名前です。
※少しややこしい話ですが、『銀河鉄道の夜』は未完成の作品であり、賢治の遺稿をもとに関係者がまとめた複数のバージョンが存在します。現在広く知られているのは「第4稿」と呼ばれるものですが、実はブルカニロ博士は「第3稿」までしか登場していません。そのため、一般的な認知度はそれほど高くないかもしれません。
作中でのブルカニロ博士の役割は、「銀河鉄道の夜の物語を創った人物」として描かれています。そして、主人公が体験した出来事は、「遠くから自分の考えを人に伝える実験」だったと明かされます。
この「ブルカニロ博士」という存在こそが、プロジェクトの出発点であり、中心となる象徴的な存在です。そのため、本プロジェクトは『銀河鉄道の夜』の世界観や哲学を受け継ぎながら、新たな可能性を探求する意志を込め、「ブルカニロプロジェクト」と名付けました。
また、各事業の名前は、銀河鉄道の夜に登場する駅や地名に由来しています。